20100821(Sat.) 21:00

 某山奥へ向かうオレンジ色のマシン3台。
 HIDとフォグ装備のE長、S田と、ちょうちんライトの英K。
 再来週に控えたSSERに向け、ライトテストのために近場の林道へ。(英Kは参戦しないけどおつきあい)
 光軸を合わせたりしながらちょこっと走った程度。

    
          HID2台と提灯1台               実は夏バテで殆ど走れなかったE長
 

 

 

 
■20100903(Fri.) 20:40

 ”出発しました”
 1番に自宅を出たのは稲Y。 ちなみに会場から1番遠いのも稲Y。
 マイトランポ持ちは準備が早いですな〜。
 高速代の兼ね合いもあり、岡山から四国へ入るルートを選択。

 2番手は200系ハイエースをレンタルしたS田。
 返却時刻が遅くなる事を考慮し、トヨタレンタリース閉店ギリギリの20時にレンタル。
 そこから積み込んでシャワー浴びて出発したのが21:35。
 淡路経由のルート。

 最後に出発したのはE長。
 お店を20時に閉め、その後英Kのハイエースをレンタル。
 荷物積んだり色々して出発は23時過ぎ。


 レンタルした200系ハイエース、いいですね。
 まず、かっこいい。(個人的趣味)
 バイクもミラー畳んだだけで、サスを縮める事も無く簡単に入ります。
 荷物も配置を考えてパズルを解くように積み込むのではなく、全部平置き。
 高速巡航も全然OKでした。
 現地に着いてからも、バイク積んだまま隣で添い寝出来ちゃいます。
 KTMの隣に横になって下から見ると、あ、ここ洗って無いや、とか気付きますね。
 フロアが暑かったのでちょっと寝苦しかったかな。

 稲Y、E長の順で到着したらしいですが、全然気付きませんでした。


 

■20100904 SSER初日

 7時前に起床し、駐車場へ。
 皆さん寝不足ですが、天気はいいし空気は綺麗だし、とってもさわやかな朝。
 でも周囲はおっさんばかり。(笑)
 

    

         このうち2台はレンタル(笑)               KTMと一晩添い寝


 参加者は昨年の半分強。
 昨年が25周年記念だったからか、はたまた不景気からか。
 ホントの理由はよくわかりませんが、参加者よりスタッフの方が多いという贅沢な大会。

 ここで、稲Yがレースで知り合ったというご友人、I井さんとご対面。
 お一人との事だったので4人で走る事に。
 何かあったときに協力できるし、パンク修理道具等の共通荷物も分担可能。
 コースマーカーを見落とし、ルートミスする確率も減ります。
 

    
                      左から順に、S田、I井、稲Y、E長

 ここでちょいと参加者紹介。

・ゼッケン24 E長
 マシン: KTM 400EXC
 昨年SS-3(今年のSS-2)でナンバープレート落としてリタイヤ。 今年は台数が少ないので、GROUP-Bでどこまで上位に入れるかが目標。
 

    

         ニューウェアで挑むE長              奥様チョイスのニューウェアでの稲Y

 
・ゼッケン33 稲Y
 マシン: KTM 250EXC-R
 燃費の悪さをビッグタンクでカバー。 皆のタンカー。 但し売価は1万円/Lだとか・・・。

・ゼッケン34 I井
 マシン: セロー
 今年初参加。 7/4の灼熱の阪下EDも完走した体力の持ち主。
 

    

         今日からお仲間I井さん                 ちゃんと服着ろ のS田

 
・ゼッケン47 S田
 マシン: KTM 250EXC-F
 昨年SS-1で肋骨3本骨折しながら何とか完走。 今年は怪我をしないように走るのが命題。



 7時からは、受付、装備チェックと車検。
 ストレートで通ったのはI井さんだけ。
 あとは装備品や車体で再確認ありましたね。
 

      

       この時ゼッケン貼ってましたっけ?         レバーの先の玉が無くて車検落ち              パルクフェルメの一部


 マシンをパルクフェルメ(管理されたエリア。そこに入れたらもうスタートまで触れません。)そこからスタートの14時まではゆっくり。
 11時から昼食、12時からブリーフィング(コースや運営の説明)。
 今年の昼食はお弁当でしたが(昨年はカレー)、これ、結構おいしいんですよね。

 

     
        昨年に比べて少ないですね〜             早い昼飯。 指はS田。

 
 ヒストリック部門(古いバイクね)が美川スキー場、つまり我々で言うところのSS7にて行われた後、14時から1st,ステージ開始。
 2台/分でスタート。

 今年は流れないなぁ と思っていたいつものSSER音楽が流れ始めます。

 これ、頭の中で回るんですよね。 勝手にベビーローテーションしてくれる困った曲です。



−ここでこの競技の簡単な説明−

 我々がよく参加している阪下等のエンデューロは、よーいドン!でクローズドコースを周回するもの。
 一方今回のSSERはラリー形式で、最も異なるのは一般公道を使用する事。
 リエゾンと称される一般道を移動し、SS(スペシャルステージ)という完全閉鎖された林道区間のタイムを

競います。
 約1分(30秒だったかな?)間隔でスタートし、途中追いついたら抜いて構いません。

 これを1ステージ7本、昼と夜で計14本走り、その合計タイムで順位付けされます。
 2つのステージの最後には、スーパーSSという美川スキー場ゲレンデを利用した特設SSがあり、それ以外

のフラット林道なSSと異なり比較的起伏に富んだコースレイアウトとなっていました。
 また、2ステージ制というのもおもしろさの1つ。
 夜間の2ndステージは、ライトチューン次第で勝敗に大きな差が出ます。

 

 当然、地元愛媛勢が断然有利ですが、他府県組はどこまで食い下がれるかも楽しみの一つですな。

−説明おしまい−




 予定通り14時からゼッケン順に2台ずつスタート。
 リエゾン区間をチームで走る方々は、ゼッケンの若い人はスタート後に後続を待っています。
 当チームも同様。
 

    

          E長、行きま〜す!                      後続待ち

 
 24番のE長が出た後、47番のS田が出るまで約12分。
 そこからのリエゾン区間は4人で移動。

 

 
 暫くしてSS-1へ到着。

 
  
  

           ここからSS開始              稲Yさん、キリリとしてるじゃないッスか

 

 ここは去年も走った場所・・・なんだけど、当然のごとく詳細なんて覚えているわけもなく。
 とにかく直線見えたら全開。
 E長が得意とする登り勾配の比較的気持ちよく飛ばせる林道で、1本目としては最適。
 稲Yは気持ち良すぎてオーバースピードで前後輪溝に落とし、リカバリーに時間を食ったらしい。(笑) 
  

 
 SS-2は昨年E長がナンバー落としてリタイヤになったところ。
 ここからのSSは、E長、稲Y、S田、そしてI井さんの順での走行に変更。
 (この先、この順番は頭に入れてお読み下さい。)
 E長、今年はナンバー落とさず無事通過。 


 SS-3
 ここまでのリエゾン区間は、昨年S田がコースマーカーを見落とし、思い切り遠くまで行ってしまったところ。
 今年は流石に見落とさず。
 コースは少し見通しが悪いかな、って感じ。


 SS-4は何故か昨年に引き続きスタート前に列が出来てました。
 結構登りがあり、稲Y曰く、走り難いSSだそうです。


 SS-5は今回最長の20km弱。
 1番おもしろかったコース。
 SS-2を逆送し、そのまま途中から別の林道へ繋がります。
 フラットだけではなく、ガレた登りや少し斜度があり木の根っこもあるような下り。
 そして、左右から草が生い茂るシングルトレイル。
 木の枝が体やヘルメット、ゴーグルにバシバシ当たります。
 そしてつづら折りの長い下り。
 

 SS-6はSS-1と全く一緒。
 2回目なのに分岐点でコースミスしそうになるのは注意力散漫だからでしょうか?


 SS-7
 正確にはSSS-7ですか。 スーパーSSだから。
 ここは昨年S田が肋骨3本折ったところ。
 今年はレイアウトも変わり、途中溝があったりしたものの、全般的に生い茂った草の中を走る感じ。
 言い換えるとどこがコースなんだかよくわからないんですね。
 「こっちかな?」 とか思いながら走ってました。
 コース長は短かめ。 4分ちょっとで走れます。


 ここまでで1st.ステージはおしまい。


 14時スタートでこの時点で18時半。 4時間半経過
 2nd.ステージは20時スタートで24時クローズの4時間。
 24時過ぎるとペナルティタイムが加算されるはず。
 コースは1st.ステージと同一。
 SS-1〜SS-7が、SS-8〜SS-14に名前が変わるだけ。
 (以下、分かり易いように、SS-8はSS-1(8)と記載します。)

 「ん〜、このままではステージ2タイムアウトだな」、と悩みつつも、次のスタートまでは1時間半。
 マシンに給油しチェーンオイルを塗布。 一通りの簡単な整備をしてから夕食。
 これまたおいしいお弁当なんですね。
 天ぷら、鰻、鶏肉、栗ご飯、エビの,マリネ風味等々。
 昨年は走行前に殆ど食べられなかったのに、今年はよく食べました。
 

    

       結構ボリュームある夕飯                 美味しかったですよ、マジで

 
 食べるとアイディアも浮かぶモンです。

 SS-1(8)のスタート地点では順番待ち行列が出来る傾向が高く、これがタイムロスに繋がるため、34番のI井さんがコースインした時点でゼッケンの若い3人は先行。
 後発の47番S田は後から追い上げる形でリエゾンでのタイムロスを極力無くし、SS-1(8)out(出たところ)で待ち合わせ、そこから一緒に走ろうという作戦。

 ここで役に立ったのがS田装備のHIDライト、X2。
 上下同時点灯させるとかなりの光量になるため、先行車両に近づくとリエゾンでもSSでも皆さん道を譲ってくれるんですね。
 ここはありがたく手を挙げてお礼の気持ちを伝えつつ、SS-1(8)outまで一気に通過。
 夜間は昼間とは景色が違うものの、昼間一度走っていることもあり、ある意味走り易かったようにも感じます。

 S田がSS-1(8)を抜けると、I井さんがちょうどSS-1(8)outしたばかりとのことで、予定通りの効率的な展開。
 24時までにはゴールできる様、リエゾン区間も昼よりは少しペースアップ。

 途中、空を見上げると満天の星空。
 神戸では絶対見られない、ホントに降り注いできそうな数の星でした。


 さてレースの方はと言うと、SS-4(11)では稲YがE長のテールを視界に捕らえるまでペースアップ。

 しかし、夜の魔物は20km近くあるSS-5(12)で口を開き、ここがリザルトに直接結びつく結果となったのでした。


 先行者のテールライトが視界に入ると、俄然追いつこうとペースアップするのが人の常。
 「稲Yさんか?」 と思っても、大抵は既に稲Yが抜き去った別の方。
 ところが少しガレた登り付近で前方に稲Yらしき車両発見。 ゼッケン33、間違い無い。
 でもペースが遅い。 トラブルか?
 S田が抜きがけに稲Yの方を見ると、「ひゃくー!」「ぎゃくー!」 と稲Yの声。
 SS区間なので止まる事も出来ず、『百?逆?コースミスか?ん?パンクって言ったのか?』と思いつつそのままシングルトレイルの一本道へ突入。
 その先の下りつづら折りでE長の特徴あるナンバー灯を発見。
 やはりこちらもなんかペースが遅い。 S田が追いつく少し前、先行するマシンが転倒し、それを避けてE長も転倒。緊張の糸が切れてどこかへ飛んでいってしまったらしい。

 コーナー数個先で手を振って抜かせて頂き暫くすると・・・今度は後方から4ストマシンの音が。
 「あ、やっぱE長さん追いかけてきた!」と、こちらも必死。
 明らかに抜こうとするプレッシャーを後方から感じる。
 ブロックするつもりは無いもののラインが重なるためそのまま暫く2台で林道バトル。 単にジャマしていただけという話もあるが・・・。
 後方車両は抜こうとはするものの、決して無理にねじ込んでくる事も無く、相手の姿は見えず。
 『こりゃ永長さんだなぁ、気ぃ使って走ってくれてるなぁ』 と思いつつどこまで耐えられるか頑張っていたところ、ちょっとしたストレートで後方車両のフロントフェンダーが視界の端に。
 
 『え?青色?』

 1.E長のマシンはオレンジ。
 2.青だから別の人。
 3.私の後ろはI井さんがスタートしている筈なので、それ以降のスタートのと考えるとかなりのペースで追い上げてきたマシン。

 瞬間的に判断し直線で道を譲ってみたらゼッケン11。(ちなみに終わってみたら総合3位の方)
 邪魔しちゃってごめんなさい。

 追い越し禁止となるCP100(ゴール手前100m)まで後方から走り方を見学させて頂きました。 流石に上手い。



 ゴールして暫く待つとE長到着。
 そこから2人で真っ暗闇の中 待つ事どのくらいでしょうか。
 この明かり一つ無い状況で見上げる夜空、ホント、綺麗なんですよね。
 今思えばパンク修理の準備しておけば良かったのに、ボケッとしてましたね。


 ・・・で、漸く稲Y到着。 案の定フロントタイヤパンク。
 コース前半での出来事なので10分ほどのロスタイム。
 早急に修理せねばならないため、照明のある幹線道路までゆっくり移動。

 E長が手慣れた手つきでパンク修理。 流石はプロ。
 I井さんも到着。
 転倒でかなり体力とガソリンを消耗した模様。
 4人で協力して修理しているとオフィシャルカーが通りかかり、メンテスタンドを貸して下さいました。
 ありがとうございます。

 

       
         見よ、プロの技術と早さ!              I井さんがライトで補助                 大事なもの落としてますな(笑)

 
 大切なものを落としたKTMの方も通り過ぎて行かれました。(笑)


 とりあえずエアを入れ、タイヤを組み付け、SS-6(13)inへ。
 この時点で23:40。 まずい、ペナルティ確実!

 SS-6(13)を抜けたら美川スキー場までは一本道。
 ここからはお互い待つことをせず、ゴール後ピット集合に変更。


〜ここら辺から 20100905 SSER2日目〜

 SS-6(13)後半で先行する稲Y補足。
 エアの調整してなかったから乗り難かったか?
 そのままCP100にテールtoノーズでつっこみ、最終ステージへ。

 SS-7(14)
 ここで稲YがS田に先行スタートを譲る。
 真っ暗な中、草が生い茂り路面状況もよく分からないSS-7(14)。
 長い下りは草で見ないクレパスでの前転注意だが、フロントの荷重抜いてアクセル開けてりゃ何とかなるのがKTM。
 先行車両2台パスしてそのままゴール。
 ここでE長と合流しパルクフェルメ(車両管理エリア)へ。
 当然0時は回っている。

 ピットに戻ると稲Yも到着。
 暫くしてI井さんも無事ゴール・・・するかと思ったらそのままピットへ戻って来るのでゴールへと向かって頂きました。

     

          十分楽しんだS田                      稲Yも満足

 
 満身創痍のE長。
 0時過ぎてペナルティ喰らい、悔しがるE長。

 

    

        あぁ〜、ペナルティーがぁ〜           いい歳してジタバタ転がるE長(笑)

 
 見ていて面白いです。
 あとから分かったのですが、0時オーバーのペナルティは今回無かったそうです。(笑)


 
 各人着替えて夜食へ。
 あんまり食えないかと遠慮がちに盛って貰ったのですがとっても美味しいお夜食。
 豚汁っぽいヤツなんて、おかわりした上 容器廃却に行った際にもう一杯頂いた位。
 おばちゃん、しょうが焼きもすごく美味しかったです。
 ありがとうございました。

    
  

       メシを前に立ち直ったE長(笑)               いつでもタフな稲Y                   今回はよく食べたS田
 

    

   この夜食がとっても美味しかったんですよ      って、これ深夜2時前の話なんですけどね

  

 お酒も入り、そろそろ2時。
 横になると一瞬で寝てしまいました。



 7時位には目が覚めちゃうんですね。
 夜中にあれだけ食ったのに、不思議な位胃もたれせず。

 朝ご飯は白銀荘(ここ、冬はスキー場なのでいわゆるロッジです)で。
 こちらも盛り沢山。

 パルクフェルメは閉会式後の解放なので、各自後片付け。


 閉会式は30分早まり10時半から。

 各カテゴリーの表彰のあと、総合TOP30の読み上げとメダル授与。

 先ず稲Y。 パンクでタイムロスして諦めていただけに喜び倍増。
 次にE長。 そしてS田。

 集合写真を撮り、SSER#26は無事終了しました。

 ・・・と思ったら、クラス別表彰を忘れていたようで、適当に呼ばれてプライズプレートとメダルを渡されましたとさ。(笑)


 -Result-

 総合順位
  17位  S田  シルバーメダル
  19位  E長  シルバーメダル
  26位  稲Y  ブロンズメダル
  48位  I井

 Group-B
   3位  E長  ブロンズメダル

 Group-N
   2位  S田  シルバーメダル
   7位  稲Y
  25位  I井

 
      
      パンクして諦めていたのに予想外のメダルゲットに喜ぶ稲Y。 E長、S田もメダルゲット。 次回からはグループNには出られません。                 

 
 このあとは、I井さんは直帰。
 残る3人は銭湯で汗を流し、各自帰路につきました。
 この帰路の数時間が最も眠く、レースよりハードだったかもしれません。

    
  

     稲Yのパンクの原因。リム打ちですね         ハイエースは積み込みがめちゃ楽        淡路のPAにて。ハイエースもお疲れ様。

 
 

 

 

 
−後日談−

 SSERから正式結果が届きましたので、チョイと新しい趣向で分析。



1.全体のタイム経緯
 SS-5(12)での稲Yパンク、E長の転倒が最後まで影響したようです。
 

  

 

 
2.ステージ毎の得手不得手
 E長はSS-1、SS-6が得意。 全体的に登りのところですね。(ってか同じコース)
 稲YはSS-2〜4の色々なシチュエーションで速いタイムを出しています。
 SS-5は昼と夜(SS-5(12))で外乱要素大きかったため省略。
 SS-7は、安全第一のE長と対照的に果敢に攻めたS田がタイムを出してます。
 

   

 

  
3.昼夜のタイム差は?
 各人の昼夜のタイム差については、SS-4までの前半は稲Yが少なく、後半のSS-5以降はS田の差が少ないですね。
 

  

 

 
 グラフを書いてみましたが、E長、稲Y、S田共、トラブル等無ければ大差無しということでしょうか?(笑)



−おまけ−

 翌日洗車していたら、S田のマシンはドリブンスプロケットの固定ボルトが全て緩んでました。 あぶねー。



 おしまい・・・じゃなくて、続いて稲Y視点でのレポートです。
 

 

 

 

 

SSER#26 Nクラス ゼッケン#33 稲Yレポート

2010/9/4-5

 今年も待望のSSERがやってきた。 
 私の目標は30位以内に入り、メダルをもらって帰ること!
 それができるまで、SSERに出場し続けると心に決めている。

 21時に自宅出発し、美川スキー場には3:15に到着した。
 今年のエントリーは、E長さん、S田さん、稲Yの3名である。
 すでにS田さんは到着し就寝中。私も明日に備えて即行で寝る。

 朝6時に起床。天気が良く乾いた空気がとっても心地ちよい。
 今年は残暑は厳しいが、こちらは標高が高いせいか大変すごしやすい。

 7時になり、まずは受付開始、エントリーは60名余り。昨年に比べて
 半分ぐらいか、トランポの数も少なくなんかとっても寂しい感じである。

 SSERには、受付と車検以外に装具や所持品チェックがあり、これはなんともめんどくさい作業である。
 しかも忘れ物だらけで3回目でようやくパスした。

 今年は我々3名に加えて、坂下や三木で良くお会いするI井さんと合流した。
 I井さんは初参加ということなので、4台でコンボイ走行(リエゾン区間を一緒に走ること)することにした。
 コンボイ走行は、工具やパーツを分担できるし、ミスコースも抑えれる。
 何はともあれ、ワイワイガヤガヤできるのが楽しい。

 I井さんと話していると、どうやら歯医者さんらしい。
 タオルの鉢巻きがよく似合っていたので、それを聞くまでは大工さんか建築業の方と思っていた。
 人は外観で判断したらいかんと改めて認識。失礼。失礼。

 11時のブリーフィングまで、しばらく一休み。各自トランポで寝る。

 ブリーフィングは、マスコミで話題のY田さんが登場!元気な姿をみてなんか嬉しかったね。
 ご本人は県警から睨まれているので、リエゾンでネズミ捕りをやっているとか。 (本当にやっていた。ビックリ!)


 12時にヒストリック部門スタート。

 DT1や82年XRが現役で走っている。
 壊れたらパーツあんのかよ?余計な心配をしてしまう。 


 14時に本レーススタート。

 30分前にパルクフェルメが開放され、これでバイク整備ができる。
 しかし、エンジンはスタート3列前にならないとかけてはいけない。
 このあたりは通常のエンデューロと違い、改めてラリーの雰囲気を感じさせられる

 いよいよ2時から30秒間隔で2台づつスタート。 


SS1:
 このSSは、前回も何度か走ったハイスピード林道である。
 直線が長く、5速全開でKTMのエンジンが上まで吹き抜け、100km/hのスピードが出る。
 大変気持ちの良い林道である。

 いつもながらレース初版は、浮き砂利でタイヤがグリップしない。また体も慣れていないこともあり、とっても走りにくい。
 しかもコーナーでは、KTMのパワーでを持て余しパワースライドばかりでうまく走れない。
 結局、コーナーで深いU字溝に両輪を落とし、引き上げに1分ほどロス。 
 おまけに、メーターセンサーのマグネットを壊してしまった。 


SS2:
 リエゾンの林道を走っていると、いきなりスタート地点の到着した。

 すぐに、10秒前、5,3,2,1といつもの合図。この合図もSSER独特のもの。
 なぜか、これで一気に緊張が高まり、走る気になる。 いわゆる走りのスイッチが入る。

 今回のSSからはE長、稲Y、S田、I井の順で走る。スタートは30秒間隔。
 スタート後、E長さんのテールはまだか! とアクセルに力が入る。とは言うものの、一方、後ろのS田さんに追いつかれたか!と自分の排気音がS田さんの排気音に聞えてしまうことが
しばしばあった。 ラリーとは、精神的な部分が意外と多い。

 このSS2から感覚がつかめた。
 4速ぐらいのハイギヤーでコーナに進入し、スピードは出さずラインを外れることない様に意識し、コーナー出口で半クラでアクセル全開でドン!と加速。
 これでちゃんとマシンに乗って、ラインどおりに走っていると感じれた。


SS3:
 ○○号線を北上して、大きく移動すればSS3がある。
 ここも昨年使用したコースの一部。自動車も通るらしく、2本の轍がクッキリとありアップダウンがあるコース。
 KTMパワーで轍を乗越え、ラインを切り替えるのが楽しかった。


SS4:
 小学校の横を抜けて、少し入るとSS4のスタート地点。いつもコース内にレース外の車が進入して暫くクローズになる。 おかげで、スタートは大行列ができている。
 昨年このSSは、自分の得意な林道であった記憶がある。 


SS5:
 今回の名物、20km林道。SSとしては、超長ーい。 スタートするが、ガレ場の登り、一本ラインの獣道、兵カンの様な気の根っ子を走ったり、フラットのくだり、バラエティーにとんだス
テージである。 この林道を抜けると、すでに5時を過ぎていた。
 木の覆い茂ったところは、薄暗くなっていた。


SS6:
 SS1と同じ。昨年もここは2回登場している。ライン上の砂利は飛んでいて、さらにハイスピード林道になっている。


SS7:
 スキー場のゲレンデ。 腰位の高さの草をなぎ倒して、強引にコースにした感じ。
 広いゲレンデなので、どこを走っていいのかわからなくなる。
 スキー場のゲレンデは山形のレイドカムロで経験している。草で路面は見えないが、岩は無くその代わりに大きなくぼみが所々あるパターン。昔の事だが体が覚えいる。 


 ようやくステージ1が終わり、到着時間は18時30分。スタートは2時なので4時間30分かかったことになる。
 ステージ2は、20時スタート24時クローズなので4時間しかない。
 これでは、タイムオーバーになる。おまけに暗くなるしペースは落ちるはず。
 走る前に大きな課題がすでにあった。

 お弁当食べて、バイク整備、一息つくと、もう20時のスタート前。
 この慌しいのがまた緊張を高める。スタートはいつものSSERの曲が流れる。

 

<おっと、只今編集長から原稿提出の催促が入った、若干ペースアップします>



 ステージ2のSS8〜14は、ステージ1のSS1〜7と同じコース。
 いよいよステージ2スタート。
 時間短縮のため、スタート順番が早いE長,I井,稲Yは先にSSへ。S田は後から追い上げていて合流する計画を取った。
 リエゾンを速く走ったので、かなりペースアップができた。
 SS8,9,10を終えも、1時間30分しか経っていない。これならいけるんじゃない? と思った。
 しかもスタート地点で待つことなく、順調にスタートが流れる。逆に休む暇が無い。

 SS11(SS4)に着いたときは、周りのゼッケンは20番前後、随分ペースアップできている。
 SS11スタート前に『E長さん、24時までにゴール出来そうですね!』と話すと、笑顔で『いけますね〜』と回答が来た。 E長は昨年リタイアしただけあって、完走の想いは人一倍である。
 絶対24時までにゴールしなきゃいけないと思った。

 夜のスピードアップは、ヘッドライト光量とレンズカットで決まる。
 E長はKTM690ライトとHID、S田はHi/Lo縦目2灯 HIDで同時点灯可能、I井は大型ライトとHID、私もHID搭載なんで、ライトチューニングは全員完璧だ。


SS11:
 自分では得意と思っている林道である。 自分ではフラットハイスピードは気持ちよいが実は得意でなく、アップダウン、クネクネ、ガレ場が連鎖するのが好きで得意と思っている。
 SS11/(SS4)がそれである。昨年はここで英Kさんに追いついた。
 夜の走行は、前のバイクのテールが見えるとやたらアドレナリンが出てアクセルが全開になる。
 SS11スタート後2分ほど走れば前にテールが見えた。直線はアクセル全開、コーナ手前でフルブレーキし高めのギアーでラインを崩さずバイクを倒しこんでコーナリングし、バイクがまっ
すぐ立ってから半クラでアクセル全開。 これでどんどん距離を縮めれる。 
 後ろに付くとHIDでパッシング。2台抜いた。3台目のテールランプが先に見えた。
 あの青白いテールは『E長さんだ!』と思った。
 SS10でも随分近づけたので、このSS11なら後ろまでぴったりと付けるはず。と思った。
 焦れば、不要にコーナでパワースライドしてしまう。焦るな!焦るな!と自分に言い聞かす。
 30m後ろまでキャッチした。闇の夜で直線はアクセル全開。もうすぐ追いつけると思ったらCP100(あと100mでゴール。追い越し禁止区間)の標識がでた。 
 これまでか。 あと1km欲しかった。


 SS12は、町を越えて反対側の山に移動。リエゾン期間が長い。
 昼と違って、まだキャメルバッグには十分水がある。よしよしいけるぞ。と思う。
 次は20km林道だ。ここは今回の名物林道。SS12に到着した時、22時45分であった。
 あと1時間15分である。SSは3つある。やはりリエゾンで時間を食った。あまり余裕は無い。


SS12:
 待つこと1,2台。すぐにスタート。
 コース雰囲気は、昼の走行でだいたいわかる。スタート後まもなく、ガレの登りを越えた頃、ハンドルが重い。 だんだん重くなってくる。 パンクか?と頭を横切った。
 1気圧入れているので、まさかそんなはずは無い。といい聞かせるが、まっすぐ走れない。 
 止めて懐中電灯の光を当ててみると、ペッチャンコ! パンクである。20km林道の5km位のところ、先は長いどうしようか? とにかくここはパンクで走りきるしかない。
 大きくタイムロスするので、24時クローズまで間に合わない。メンバに伝えないといけないと思った。

 ちょうどその時、青白いライトのバイクが後ろから来た。S田さんとすぐに分かった。
 道幅の狭い一本ラインであったにで、ここならぎりぎりそばを抜くはず、叫べば聞こえるなと思った。
 ラインをあけパスさえる瞬間、『パンク、パンク』と二回叫んだ。
 (←S田には 「ひゃく」とか「ぎゃく」とか聞こえてました。)
 よっしゃ、これで聞こえたはず。
 おそらく皆は、時間がないので先に行いくか、もしくはパンク修理の体制をとって待っているはずこのどちらかだろう、と思った。

 さすが15kmほどフロントパンクで走るのは辛い。スピード出ないし、ラインなんて走れない。
 崖から落ちそうになったりもする。 俺のSSERもこれで終わりか! と悔しさがこみ上げてくる。
 幸い後半は、フラット下りなのでその部分では助かった。

 30分以上はロスったと自分では思った。ようやくゴールにたどり着いた。
 真っ暗な中E長さんS田さんが立って待っていてくれた。 あれ? 準備はしていない。
 パンクは聞こえなかったのか?と思った。
 しかし事態は瞬間に理解頂き、さすがE長さん素早い修理。夜中わずか15分でパンク修理が完了。
 私は、ヘロヘロだったので、お役に立てず、申し訳ありませんでした。
 I井さんは2度転倒されたそうで、パンク修理中にゴールしてきた。
 I井さんも相当バテている。 『3時間EDよりはるかにキツイデス〜』と言って苦しそうだった。

 23時45分にパンク修理完了! 再スタート。あとSS13とSS14も2本ある。 間に合わない!!


SS13:
 ここは本日4回目の走行。
 しかしパンクと皆をタイムオーバーさせてしまった気持ちで、思うようにスピードが上がらない。速く走るには精神的な面も大変重要だなとおもった。
 1台抜くものの、後ろからやって来たS田さんに追いつかれてそのままゴール。


SS14:
 夜の真っ暗ゲレンデ。何とも言えない不気味な草むらを走っている感じ。セーフティーに走った。1台抜いたがそれほどタイムもあがらない。 

 いろいろあったけど、無事ゴール。時間は24時25分。25分オーバー。
 すでに2/3ぐらいの方はすでにゴールされていた。今年のSSERはこれで終わったなと脱力感を感じた。 

 しばらくして、I井さんもゴール。タイムオーバーだが全員完走でパチパチ。
 E長さん、タイムオーバーのショックで地面で寝ている。 申し訳ない。

 というのもつかの間で、とにかく4人でビールで乾杯!

 夜はひんやりして、寒くなってきた。その後みんなHIACEの寝床で即寝てしまった。


 翌日は、朝飯食って、表彰式。 とっても飯は旨い。2杯も喰っちゃった。

 いよいよ表彰式。 さすが今回は30位以内無理だな。と思いのんびり構えていたら26位でいきなり呼ばれました。 メチャ嬉しかったです。

 色々ありましたが、みんなで力合わせてゴールでき大変良かったです。

 来年も必ず参加します!!




 以上、稲YさんのSSERレポでした。
 このレポもSS的に書かれたもの。
 9/10(金)の朝8時の時点でSS2を執筆中。 そして夕方には送られてきました。

 いつ書いたんでしょ?
 出来る人はタイムマネージメントが上手なんでしょうね。(笑)


 

 おしまい
 

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