- Action Enduro Round4  MARUTA ATTACK -
 
 
 2009年12月13日 オフィスアクションエンデューロ最終戦 Round-4。
 別名丸太祭り。

 主催の奥村さんの御本業の関係もあり、アクションEDの最終戦には丸太を用いた人工セクションが設置されます。
 昨年はこのセクションに関して賛否両論ありましたが、今年は「丸太祭り」の公示がされた途端、早々にエントリー定員オーバーとなった様で。

 さて、この丸太、昨年はメインセクションとして3段に組まれた山が有り、私も含め皆さんこれを想像していたようですが・・・。

      
           段違いストレート                  格子に組まれたセクション                 キャンバー丸太

      
    キャンバー丸太で滑るとこうなります            丸太でのジャンプ台                      沼地の浮遊丸太

 今年は段違いストレート、キャンバー丸太or格子に組まれたセクションのどちらか、丸太でのジャンプ台(最後にいやらしく横一段つけてます)の3段構え。
 怪我をし難い、でもテクニックを要する構成にしたとのこと。
 丸太の特性上、表面の皮がむけるとツルッツルに滑ります。 つまり、時間の経過に伴い、走り方も考えにゃなりません。
 これを避けるルートもあり、通称”負け犬コース”。
 こちらを選択すると丸太が無い代わりに4〜5倍の距離を迂回させられます。
 ちなみに最初の3段構えの丸太セクション、途中でミスるとそこから”負け犬コース”へ戻って更なる大回り。 丸太には気を張って挑めと言うことでしょうか。
 更にコース中央の泥沼には固定されない浮遊丸太と竹が置かれ、走る度にレイアウトが変わるというこれまた一癖あるセクション。

 しかもこの沼底は一部掘り込まれているとか。

 それ以外は通常の逆回りベースで、土手越え数カ所、シングルトレイル(道幅1台分の茂みの中の道)、岩盤登りや阪下最頂部からの下りつづら折りにあわせ、それぞれを繋ぐハイスピードセクションと盛り沢山。 CoCo一番の全部乗せみたいな感じでしょうか。


 ではいつも通りレポートいって見ましょう。



■自分と戦った(←何を?)S田レポ


 さて、私、今回はいつもと違ってレース前に全然テンション上がらず。
 1週間前に風邪をひいてしまい、前日まで胃腸痛だったのが原因かと。
 このおかげでこの1週間、22〜23時台には就寝という規則正しい生活をしてました。

 当日は場所取りも兼ね、5時半前に到着。 その時点では宿泊組40台いた程度でいつも車を駐める食堂裏はガラガラ。
 ロープで場所取りして2度寝。
 6時半過ぎ、稲Yさんらしき話声で目が覚めると、周囲はトランポだらけ。
 ほんの1時間の差でこんなに違うのね、って感じ。

 さっさと受付と車検を済ませて丸太セクションの下見。
 コース内にも歩いて入れるので、丸太が如何に滑るかも体感できます。
 ここで、E長から最後の丸太ジャンプ、KTMはリヤのリバウンドが早いから前転しないようにとアドバイス有り。
 ジャンプ台の先端が一段高くなっていたことをすっかり忘れていた私。 助かりました。

 少しするとマーシャルが丸太のデモ走行。
 良い例、失敗例、色々と見せてくれます。
 稲Yさん、熱心過ぎて1人コース内で見てますね。

      
     稲Yさん、デモ中入っちゃダメですよ               N田さんご一家                   わんこ連れ、多かったです

 今回サポートは、S尾、アヤちゃん、少し遅れてN田夫妻&御曹司(笑)。
 アヤちゃんは”まともな”レースを見るのはこれが初めて。
 坂内24耐しか見たことが無く、これを”普通”と思われては困るので、ちゃんと見せておかねばなりません。
 ゼッケン12 白いKTMの吉川さんと、ゼッケン46 トライアル代表の田中さん、すっごく上手いから見ておくといいよ、とアドバイス。

    
       吉川選手、流石に上手いです              トライアル系の田中選手

 
 先ずは1時間がスタート。
 一生懸命ゼッケン12と46を捜すアヤちゃん。
 ・・・違います、捜すなら3時間の方です。

 とまあ、そうこうしているうちに3時間のスタート。
 オープンAから横一列に並ぶんですが、オープンCは60台オーバーなので2列で同時スタート。
 いつものごとく時間ギリギリにしかスタートラインに並ばないS田は当然2列目の端っこ。
 稲Yさんは1列目中央付近にいますね。

    
       オーバー100台は多いですね            どこにいるかわかりますか?

 まずオープンAがスタート。
 少し時間をおいてB、そしてC。
 1列目の速そうなマシンの後ろを狙って前に出ようとしたものの1コーナーで混雑。
 その先に、丸太コースと負け犬コースの分かれ道。
 E長さんの事前アドバイスに従い、丸太コースは渋滞すると見込んで1周目は迷わず負け犬コースへ。
 SSERの時みたいに最初に怪我するのも嫌だし、身体もまだ温まってないし。
 E長さんは人にアドバイスしておきながら最初から丸太に行ったそうですが、その結果は後段のE長さんレポで。
 結構遠回りになったものの、丸太コースは途中から渋滞。 負け犬コース大正解。
 2周目も負け犬コースへ行ったところ、こちらを走る台数が圧倒的に減ったのと丸太セクションも空いてきたので、3周目から丸太ラインへスイッチ。

    
        丸太コースへのアプローチ            ここで引っかかると亀の子状態に

      
           稲Yの丸太越え              タイミング良く踏み切るSEROW E長            ゴメンナサイの失敗例(S田)
  
 コース全体を紹介しても仕方ないので面白かった所を。

 丸太と言えばもう一つが丸太入り沼地。
 ここも2時間過ぎるまでは常に渋滞気味。

      
      ここはSEROWに分があるか?             稲YのKTMもグイグイ進みます

 不用意に入ると丸太で滑るか、前に進めない前走車につかえて自分も再始動が困難になるという、ラインの見極めと周囲の動きの予測が重要なポイント。
 1度だけスタックしたもののKTMの駆動力は凄いですね。
 少しでも動いていればグイグイ前に進んでくれて、マシンに助けられた感ありありですが、一度ここからの脱出でマシンが土手に引っ掛かり私だけ前転。(笑)

 次は最頂部からの下り。
 長い下りのストレートエンドに鋭角コーナー3箇所の組合せ。
 ここもまたE長さんの事前アドバイスに従ってステップ荷重で降りてみると、周回を重ねる毎にだんだんとペースを上げて降りれるじゃないですか。
 「ありがとうE長さん」 と思っていると、やや、E長さんが下りきった所で止まってます。 これまた詳細は後段のE長さんレポで。


 最後はジャンプ直後にある、周回チェック2つ手前のバンク付き左コーナー。
 表彰式を行う建物のすぐ裏のところね。
 ここを走る度にアクセルを開けるタイミングが早まったのが、今回の一番の成果かもしれません。
 今までに無かった感覚、これは忘れぬうちに練習しておかねば。 

 
 そして今回最も重要な役割を果たしてくれたのが、CRF250Rに乗る上田さん。

    
           上田さんを追え!              前半手を抜いたここも最後は全開

 この方、背中に「上田」って貼っていたから、「あ、抜かれた」とか、「抜いた」とか思いながら、抜きつ抜かれつ。
 ラスト3周、コックをリザーブに切り替え忘れてガス欠になったところで抜かれ、ラスト2周のジャンプ手前のストレートで抜き返し。
 かなりしんどかったけど、相手もしんどいはず。
 ゴールまでダレる事無く頑張れたのも彼のおかげ。
 ありがとう、上田さん!


 もう一つ、タイトルにも書いた自分との戦い。
 普通、”自分との戦い”とかいうと、「ステディに限界を超えないギリギリのところで・・・」とかいうカッコいい話になるんですが・・・。
 違います。
 スタート40分位で・・・トイレに行きたくなりました。(笑)
 小の方なので我慢出来ないことも無さそうだけど、残り2時間20分。
 「ここでトイレに行ってスッキリして走ろうか」とか、「どうせ山の中だし限界点で茂みに入ってしようか」とか悩みつつ走ってたわけです。
 多少の波はありながらも、どうしようか迷いながら走り続け、次に時計を見たのが1時間40分経過地点。
 「まだ2時間経ってない・・・」とか思いながら走っていると、S尾さんからピットボードでの「現在8位」の情報。
 やっぱ我慢するかなぁ、とかそんなことばかり考えながら、ストレートは飛ばし、セクションは慎重に、とにかく怪我をしないように走っていたら、発汗したせいもあったのか、いつの間にトイレのことはすっかり忘れていました。

    
         トイレ忘れている頃(笑)               久々のシャンパンシャワー

 ゴールしてみたら61台中4位。
 3位とは33秒差で悔しかったけど、5位の上田さんとは23秒差。 
 これが今の実力。 正直嬉しかったです。
 
 サポートしてくれた皆さん、ありがとうございました。
 走っていて姿が見えると”見られている”と思う範囲では力が入ります。(笑)

 いい汗かいたおかげで風邪もすっかり治りました。





■前転王子(?)、稲Yレポ

 最近のレースはよく転ける。 しかも前転ばかり。。。。

 今回のレースは大盛況であったせいか、さすが緑ゼッケンは速かった。
  いやそれだけでなく速いバイクが多かった。

 2時間を過ぎたころ、岩盤を超え竹やぶに向かう直線を走行中の出来事だ。
 後ろから猛烈なスピードで爆音が迫って来た。 あの音はCRFか?
 パスさせよう思いスロットルを戻した。
 左から猛スピードで抜かれた。 その迫力のあまり右に少しラインがずれた。
 ほぼ同時に右からもう一台やってきた。
 『何じゃー!』
と思った瞬間、ハンドルが接触しハンドルが左にフル切れ状態に。
 私は右斜め前方に投げ出され、バイクは前転した。

 『くそー、なんてやつだ!!』 
(←珍しく怒る稲Yさん)

 半年前に買った鉄心入りにハンドルガードも割れた。

 「くそ!」 
(←珍しく激昂する稲Yさん)

 バイクを起こしセルを回せばエンジンはかかった。 セル大好き! 
(←だからME08手放したんですか?)
 その後、一周はリハビリモードで安全運転と思いきや、些細なコーナでスリップダウン。

 『くそーこんなんとこで今度は自爆か!』

と思ってバイクを起こしていると 後続車が

 「頑張ってー」

と応援してくれた。
 なんか、とってもとっても嬉しかった。 
(←普段の稲Yさんに戻りました)
 エンデューロはやっぱこれだよね。

      
       埋まりながらも進む稲Yさん           またもや埋まりながらも進む稲Yさん             埋まってない稲Yさん

 1周目の丸太渋滞で遅れるし、GAS補給(S尾さんありがとう)、そして大転倒とその後のペースダウン。
 そんなわけで結果はあきらめていたが、なんと7位。 63台もエントリーあったので10位まで表彰。
 トロフィーもらった、えーうっそー。 
(←稲Yさん、キャラ変わってません?)

  
 ← トロフィー貰ったが最後、もう1時間クラスは賞典外

 転倒で大腿骨を打ったようでメチャ痛いが、とっても嬉しいぞー!!
 さらにその後の抽選でタイヤをGet! あれーどうしたんだ?!

 それから1日空いた本日(12/14)、まだ腫れ引かず普通に歩けません。
 筋肉痛も重なって、とっても大変な状況です。
 私の2009年エンデューロレースはこれにて閉幕。。。





■お祓い必須、E長レポ (注:ゴーストライター起用)

 JNCC#1パンゲア淡路はスタート混戦で前に出られず。
 JNCC#2テージャスランチ広島は前転。
 四国のSSERではナンバー落としてリタイヤ。
 ActionED R3 はセローで挑戦したんですが、2周目でチェーンが切れてリタイヤ。

 どうも最近ついてないんです。
 2度あることが3度無いように、負の連鎖を解き放つべく、今回もセローで参戦しました。
 セローなら足つき性も良いし、ガス欠の心配も無いし。

 作戦は、最初は丸太が混戦するだろうから負け犬コースで。
 後半、ふるいにかけられて空いた頃に丸太へ。

 というつもりで、いつものごとくスロースタート。
 OPEN-Bが全員出てから発進。
 
 負け犬コースに行くつもりだったのに、レースが始まるとそんな気分は吹っ飛び丸太へ。
 この選択が今回のレースの全てを決定付けてしまいました。

 ガツッ!

 ストレート丸太に入った瞬間、バイクの速度が0になり、体だけ前へ。
 すっ飛ばされなかったものの、ハンドルって結構痛いですね。

 見ると、ステップが丸太の端面にヒット。
 ヨイショと持ち上げてステップさえ越えれば大丈夫。

      
       この時点で既に異変が・・・                   渋滞待ち                         悪路は得意

 そこからキャンバー丸太は通らずに横置き固定丸太へ。
 その先のジャンプ台丸太が・・・渋滞。
 焦る選手が無理してトライして更にラインを塞いで大渋滞。
 待つ位なら、と負け犬コースへ戻る最長ルートを通ってオンコースへ。
 途中の泥沼&浮遊丸太は問題無く1周し、さっき引っ掛かったストレート丸太は今度はラインを変えて・・・

 ガツッ!

 ダメです。 必ず当たります。

 『他のセローは当たらないのか?』

と思いつつ、今度は人がバラけた丸太コースへ。

 ところが、暫く走るとリヤブレーキが効かない。
 見ると、丸太でヒットしたブレーキペダルが完全に曲がってリヤブレーキ引きずりっぱなし。

      
     かろうじて蹴り直したブレーキペダル          コンディションが悪くとも・・・            根性でクリア! するはずが・・・

 工具も無く、何とか蹴り戻してかろうじて動くようにはしたものの、完全にフェードしたリヤブレーキは効かず。

 阪下最頂部からの下りはフロントブレーキだけで降りることに。
 S田さんが「あれ、どうしたの」ってな感じでこっちを振り返りながら抜いていきます。

 「まだだ、まだ終わらんよ!」

 しかし、数周後の最頂部から下った辺りでエンジン不調。 点火しません。

 『ガス欠か? 回しすぎてプラグの熔解?』

 その時はその位しか思いつきませんでした。 工具も無いので確かめられません。
 ここからゴールまではまだ距離もありますし、先ず目の前の急坂を上らなければなりません。
 しかし、ここでリタイヤしたら来年に向けてモヤモヤしたものが残ってしまう。
 負の連鎖が繋がってしまう!
 ”リタイヤ”と”ゴール”では全然違うんです。

 そこからは必至で坂を押し登り、休憩し、押して、休憩しを繰り返し、レース終了までの時間をゴールライン直前で待機。
 トップの吉川選手がチェッカーを受けたのを確認し、そのまま押してゴールラインを通過しました。

 これで、リタイヤ続きの連鎖は断ち切れたはず。
 来年は、メインマシンのKTM400EXCでブイブイ行かせて頂きます!



−後日談−

 セローの点火不良は、ガス欠でも無く、点火プラグでも無く。
 レギュレータは交換して間もないので、可能性があるのはCDIかステータコイル関連というところまで絞り込めました。
 走行中にそんな所が壊れるなんて・・・。
 お祓いに行ってきます。

 

 


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 と、こんな感じで今年の我々のレースは終了。

 参加された皆さま、サポートに来てくれた方々、ありがとうございました。

 来年も楽しみましょう。

 −リザルト−

 

 ■クラス別
  E長 20位/25台中 (オープンB)
  S田  4位/61台中 (オープンC)
  稲Y  7位/61台中 (オープンC)
 

 ■総合
  S田 34位/107台中
  稲Y 40位/107台中
  E長 59位/107台中

 ■ベストラップ
  S田  7位/107台中 
(←多分間違いだろ)
  稲Y 57位/107台中
  E長 71位/107台中
 

 

 ← 撮影 N田さん
 

 

 −おしまい−
 

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